堀北真希の主演最新作「麦子さんと」のマスコミ向け完成披露試写会が8月29日、都内で行われ、堀北と吉田恵輔監督が舞台挨拶に登場した。

堀北にとって、「白夜行」(2011)以来約2年ぶりの単独主演映画。

役作りについて聞かれると、「麦子を演じるにあたり、お母さんとの関係性、自分の将来という大きな2つの線があった。それぞれ別の問題に見えるけど、その2つがうまくリンクし合っていったらいいなと思って演じた」と語った。


「さんかく」(10)や「ばしゃ馬さんとビッグマウス」(今秋公開)など、意欲的にオリジナル作品を手がけてきた吉田監督は、構想7年という念願の企画実現に「感無量」。

堀北をキャスティングした理由は、「やってくれるか分からなかったけど、すでに堀北さんが本の中で動いていた。町中が昔アイドルだった人に30年も執着する話なので、僕が執着している堀北さんしかいないと思った」と熱烈オファーをおくったという。

これには、堀北も少し照れながら「光栄です」と微笑んだ。

さらに吉田監督は、「会う前はほんわかというイメージだったけど、実際はNGも出さなければ氷点下でも嫌な顔ひとつしない、信頼できるプロの女優さんなんだって知ってビックリした」とイメージとのギャップに驚いていた。

最後に吉田監督は、「一番に自分の母親に見てほしかったけれど、母はクランクインの直前に亡くなってしまった。親不孝者のかがみである僕は、後悔の塊。僕みたいにならないように親を大事にしてほしい」と観客に語りかけた。

客席には、撮影協力をした山梨県都留市の皆さんの姿も。良好な形で、映画撮影が進められた様子が伺えた。

麦子さんと
12月21日(土)よりロードショー
配給:ファントム・フィルム
『麦子さんと』制作委員会
挿入曲:「赤いスイートピー」松田聖子(ソニー・ミュジック ダイレクト)